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アップル歯科コラム
インプラント編 vol.
20
インプラント後の歯磨き粉
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インプラント編PART
20
インプラント治療後、
歯磨き粉選びのギモン
インプラントを長く使い続けるためには、お口の中を清潔に保ち続けることが大切です。インプラント自体が虫歯や歯周病になることはありませんが、周囲が細菌に感染すると悪影響を受け、最悪の場合は脱落してしまいます。
インプラントと残っている歯を守るためにも、歯磨き粉(歯磨剤)を使ってしっかりと歯を磨きましょう。インプラント治療後の歯磨き粉選びに関する疑問にお答えします!
フッ素が含まれた歯磨き粉を使っても問題ありません。ネットの記事ではフッ素でインプラントが腐食する…と書かれていることもありますが、日本で市販されている歯磨き粉に含まれるフッ素濃度ではその心配はありません。残っている天然歯を効果的に守りたい方は、むしろフッ素配合の歯磨き粉を使うことをおすすめします。
正確には「フッ化物」ですが、本コラムでは分かりやすさを優先し「フッ素」としています。
口内細菌の働きを抑制
細菌の働きを抑えて、歯を溶かしてしまう酸の生産を抑制します。
歯の強化
歯の表面を覆うエナメル質を強化し、虫歯に強い歯にします。
初期虫歯を修復
虫歯菌によって溶けた歯にカルシウムやリン酸を補い、修復を促進します。
研磨剤が入った歯磨き粉を使わないようにしてください。研磨剤は汚れがよく落ちるぶん、健康な歯や義歯の表面を削って傷つけてしまいます。そのため、できた傷に汚れや細菌が付着しやすくなります。
また、粒子の粗い研磨剤は歯肉と歯の間に入り込んでしまうことがあります。一部メーカーでは人体に影響はないとしていますが、当院では、固形物が歯周ポケットに入ること自体が問題だと考えています。
市販の歯磨き粉には、化粧品の歯みがき類と、医薬部外品の薬用歯みがき類の2種類があります。研磨剤や香料、発泡剤(泡立ちが良くなる薬剤)が含まれているものは化粧品となり、フッ素を始めとした有効成分が含まれているものが医薬部外品になります。
当院では、研磨剤が含まれている歯磨き粉をおすすめしにくいため、薬用歯みがき類を選ぶことをお勧めしています。
「インプラント専用」と銘打った歯磨き粉・歯磨剤がありますが、選び方さえ気を付ければ普通の歯磨き粉でも問題ありません。ただ、インプラント専用の歯磨き剤はフッ素や研磨剤、発泡剤の入っていないものがあり、フッ素が気になる方は選ぶと安心です。
インプラント後に大切なのは
セルフケア+メンテナンス
インプラント治療後は、お口の中の衛生環境を良い状態で維持することが重要です。しかし、自分に合った歯磨き粉を選んで、丁寧な歯磨きを心がけていても磨き残ししてしまいます。定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けることで、お口をより良い状態に保つことができます。
セルフケアと定期メンテナンスのどちらかが欠けても、インプラントに不具合が起こりやすくなります。第二の永久歯として一生使っていくためにも、どちらも行っていきましょう。