インプラント手術後に起こる腫れ…
どう対処する?
どう対処する?
インプラント手術を受けた後、腫れてしまうのは体の自然な防衛反応です。術後3~4日に腫れのピークとなることが多く、ほとんど方は1週間以内に腫れが引いていきます。
しかしそうは言っても、顔が腫れたり熱を持ったりするのは好ましいものではありません。手術当日から、患部が安定するまでの間にやっておきたい、腫れを抑える対処法をご紹介します。
傷口を触らない
インプラント術後、傷口部分に血の塊である血餅(けっぺい)と呼ばれるものができます。傷口を塞いで細菌の侵入を防いだり出血を抑えたりする役割があり、かさぶたのようなものです。
血餅が気になって舌や指でつついたり、うがいで洗い流したりしてしまうと、傷の治りが悪くなってしまう可能性があります。細菌感染もしやすくなるため、腫れや出血がひどくなるリスクが高まります。
処方された薬を飲み切る
インプラントの埋入手術が終わった後、痛み止めと抗生物質が処方されます。抗生物質は殺菌する働きがあるため、もしも傷口から細菌が侵入してしまってもひどく腫れる前に死滅させることができます。
また、腫れや痛みがないからと言って途中で飲むのを止めてはいけません。体内には細菌が残っている可能性があり、お薬に耐性のある細菌を生み出しかねません。医師の指示通り、しっかりと飲み切りましょう。
禁煙する
タバコを吸うことで、手術によって傷ついた歯肉の治りが遅くなって細菌感染のリスクが高まり、強く腫れる可能性が高くなります。喫煙は傷口の腫れだけでなく、インプラント治療自体にも悪影響を及ぼし、インプラントと骨の結合が阻害されることもあります。
インプラント治療を成功させるためにも、医師の指示に従って一定期間は禁煙するようにしましょう。
お酒を控える
インプラント手術を受けたあと、傷口を治すために血流を良くして酸素や栄養素を患部に送ります。これが、腫れを起こす一因です。
お酒を飲むと血行がよくなり、インプラント手術による腫れをさらに悪化させてしまいます。また、アルコールはカルシウムの吸収を妨げるため、インプラントと骨の結合を阻害する恐れもあります。
濡れタオルで冷やす
もしも腫れてしまったなら、濡れタオルで患部を冷やすと効果的です。
ただ、氷などを使って冷やし過ぎてしまうと、インプラントと骨の結合や傷の治りが悪くなることがあるので注意が必要です。かたく絞った濡れタオルを当てる程度に留めておきましょう。
入浴・運動は控える
お酒と同じように、血流が良くなる長風呂や激しい運動も、控えるようにしてください。特に手術を受けた当日はシャワーを浴びる程度にとどめ、運動もお休みするのが無難です。
血行が良くなることで腫れがひどくなるとともに、痛みや出血が発生・増加する可能性があります。
口腔ケアを行う
傷口から体内に侵入した細菌と、白血球といった防衛機構が戦うことで、腫れが起こるケースがあります。細菌感染してしまうと腫れ・痛み・出血だけでなく、膿が出るなどの症状も起きてしまいます。
歯磨きを丁寧に行ったり、間食の数を減らすなどで口腔内にいる細菌の量を減らし、腫れの起きにくい環境へと整えることが大切です。
バランスの良い食事
免疫力の低下は、細菌への抵抗力が落ちることに繋がります。栄養バランスのとれた食事を摂り、免疫力を高め、傷の治りや骨の結合を促すことで、細菌感染とそれに伴う腫れを予防できます。
手術当日は術後数時間経ってから、辛いものや酸っぱいもののような刺激物ではない、おかゆなどの柔らかいものを食べましょう。
インプラント後もお口のケアが大切
インプラント手術後に起こる腫れは、ダメージから回復するために起こる健全な反応です。強く腫れてしまう場合、口腔内細菌が多いのかもしれません。
傷の治りやインプラントと骨の結合を促すためにも、インプラントとお口の中を清潔に保つことが大切です。当院ではTBI(歯磨き指導)にて患者様に合わせた歯の磨き方をご提案することで、効果的に歯垢を取り除くサポートをいたします。